
『測量図』と『境界確定』の重要性
土地付きの物件を買う際は、境界の確認が不可欠です。
安心して不動産を購入するために「
測量図」と「境界確定」の重要性について解説します。
1. 測量図とは?種類と信頼性
まず、土地の境界を理解する上で欠かせないのが測量図」です。
これは、土地の形、正確な面積、そして隣地との位置関係を
示す図面です。測量図にはいくつか種類があり、
それぞれ信頼性が異なります。
地積測量図は法務局に登記された公的な図面ですが、
作成時期によっては精度に注意が必要です。
また、現在の状況を測った現況測量図は、
隣地所有者の同意がないため、法的な境界とは
異なる可能性があります。
最も信頼性が高いのは確定測量図です。
これは、専門家である土地家屋調査士が測量を行い、
隣地所有者全員の立ち会いと同意を得て作成された図面を指します。
この図面があれば、将来のトラブルを大幅に減らせます。
2. 境界確定とは?トラブル回避の要
測量図と並んで重要なのが「境界確定」という概念です。
土地の所有者と隣地の所有者が立ち会い、境界線を確認し、
書面で合意することを指します。
境界確定は、将来の境界トラブルを防ぐ上で、
最も強力な法的証拠となります。
境界が明確であれば、あなたは安心して
土地の利用計画を立てられますし、
将来的にその土地を売却する際も、
次の買主が見つかりやすく、
スムーズな取引につながるでしょう。
もし境界が確定されていない土地を購入すると、
隣人との間で境界線を巡るトラブルが起こったり、
将来の売却が難しくなったりするリスクがあります。
3. 購入前の最終確認!チェックリスト
実際に不動産を購入する際、以下の点を必ず確認しましょう。
☆確定測量図の有無を確認する
まずは不動産会社に、対象の土地に確定測量図が
あるか尋ねましょう。
もしなければ、売主が境界確定を行う
意思があるか確認してください。
費用負担についても確認が必要です。
☆現地で境界標を確認する
実際に現地に行き、土地の境界を示す
杭やプレート(境界標)があるか、
破損していないかを目で見て確認しましょう。
☆売主・隣地所有者との境界確認を行う
可能であれば、契約前に売主や隣地所有者立ち会いのもと、
現地で境界を確認する機会を設けてもらいましょう。
これは法的な拘束力はありませんが、
認識を共有する良い機会となります。
最期に
不動産購入は、多くの人にとって一生に一度の大きな決断です、
特に土地付きの物件の場合、境界問題は一度発生すると
解決に時間と費用がかかり、精神的な負担も大きいものです。
「境界が曖昧なままだから安く買える」といった
誘惑に安易に乗ってはいけません。
後悔しないためにも、
「測量図」と「境界確定」の重要性を理解し、
購入前にしっかりと確認することが何よりも大切です。